こんにちは、フロントエンドエンジニアの岡崎です。2025年1月21日に紀尾井町オフィスで開催した、フロントエンド領域の情報共有と交流を目的とする社内イベント「Front-end Global Workshop 2024」の様子をお届けします。
進化を続けるワークショップ
LINEヤフーでは、コミュニケーションアプリやポータルサイトなど、多彩なサービスをグローバルに展開しています。その中で、私たちは主にサービスのフロントエンド開発・運用を担当し、韓国・台湾・ベトナム・タイなど世界各国のエンジニアとのコラボ レーションを通じてともに成長しています。
多様化する開発環境の中で、技術を共有し、国境を超えて交流を深めるためのイベントが「Front-end Global Workshop」です。2017年に旧LINEで始まった本ワークショップは、回を重ねるごとに登壇者や参加者が増え、着実に規模を拡大してきました。初回の参加者は45名でしたが、現在では620名を超える大規模イベントに成長しています。
会場は日本と韓国をローテーションする形で開催していましたが、COVID-19の影響により2年間の開催見送りを経て、オンライン形式に移行。そして今回は、紀尾井町オフィスでのオフライン参加とWebinarによるオンライン参加を組み合わせたハイブリッドスタイルに挑戦しました。
充実の20セッションを一挙開催
さまざまな方にご参加いただけるよう、以下の2種類のトラックを用意し、各10セッション×2トラックの計20セッションを朝10時から夕方19時まで通しで実施しました。
- Technical Track:フロントエンドの技術的な内容に特化したトラック
- Motivation Track:仕事でモチベーションが上がる出来事をテーマにしたトラック
今回のワークショップでは、韓国・台湾・ベトナム・タイからもエンジニアを招いてプレゼンテーションを行いました。私は会場で片方のトラックを視聴しつつ、もう一方のトラックはオンラインで同時視聴するという荒業に挑戦し、全20セッションをリアルタイムで把握しました。
テーマ別の傾向としては、最も多かったのが「UIライブラリ」で全体の約35%を占め、フロントエンド開発には欠かせない存在であることを実感できました。次に多かったのは「生成AI」で約30%を占め、想定以上にエンジニアの関心が高かったことに驚かされました。その他にも、サービス改善事例、DevOps、デザインシステム、マイクロフロントエンド、チームビルディングなど、多岐にわたるテーマのセッションが行われ、充実した内容となりました。
最も印象に残ったセッション
数あるセッションの中で最も印象に残ったのは、Technical Trackのトップバッターを務めた Web 技術教育チームリーダー 森本 恭平さんの「State of LY Frontend」でした。LINEヤフーのフロントエンドエンジニア 342 名を対象に実施したサーベイをもとに、私たちの技術的な属性・知識・開発環境のトレンドを簡潔に整理し、LINEとヤフー、日本と海外の違いを視覚的にわかりやすく示してくださったのが印象的です。
このセッションのおかげで、自分たちの強みや弱みを知り、次にどのようなアクションを起こすべきか考える上で大きな道しるべとなりました。サーベイの詳細は、玉田 晃寛さんの「LINEヤフーのフロントエンド技術を明らかにするState of LY Frontend 2024実施レポート」でご確認いただけます。
Motivation Trackでは、LINE Thailand CPO の Kasetsin Ballさんによる「How I build the Engineering team at LINE Thailand」が人気を集めました。プログラマーとして入社してからさまざまなロールを経験し、現在のポジションに至るまでの経緯や、「テクノロジーが人々の生活を豊かにする」という信念をベースに組織文化を形成してきたストーリーが印象的です。中でも、コアバリューの一つとして挙げられた“ACCEPT FAILURES”には強く共感を覚えました。失敗を受け入れ、次につなげる姿勢が、プロダクト開発やチーム成長の原動力となっていることを改めて実感できるセッションでした。
登壇者側の視点を知るには、居石 洋樹さんたちによる「学びと挑戦を後押しするフロントエンド知見共有の取り組み(Front-end Global Workshop 2024レポート)」が参考になります。
国境を超えたフロントエンドエンジニアの交流
セミナー会場の廊下には、誰でも参加できるフロントエンドクイズが掲示され、 多くの方が挑戦していましたが、正解者はわずか1名という超難関ぶりでした。
セッションの合間には、色鮮やかで美しいドーナツが登場し、参加者のテンションがいっそう高まっています。
ワークショップ終了後、フロントエンドエンジニアたちが集まり、食事を楽しみながらカジュアルな話題から技術・業務に至るまで、オフラインならではの交流を深めました。互いに名前は知っていても実際に顔を合わせるのは初めてという場面も多く、私自身もメンバーを紹介したり紹介されたりしながら、大変有意義な時間を過ごすことができました。
おわりに
私たちは、ユーザーの体験だけでなく、開発者の体験も高めることを目指しています。エンジニアが心地よく開発し、成長できる環境を一緒に作り上げていきたいと考えています。
もし、私たちのビジョンに共感し、一緒に活動していただけるフロントエンドエンジニアの方がいらっしゃいましたら、ぜひご応募ください!