今回、1/21に行われた、Front-end Global Workshopイベントに参加しました。
Front-end Global Workshopとは、昨年まで行われていたグローバルワークショップを発展的に進化させたオフラインイベントで、日本・韓国・台湾・タイ・ベトナムなどのエンジニアが一堂に会し、登壇や交流を行うものです。
今年は、日本のオフィスとオンラインのハイブリッド形式で開催されました。想像以上に多くの人が参加しており、国際色豊かな雰囲気に大いに刺激を受けました。
イベント参加のきっかけ
私たちのチームでは、社外のユーザーが回答できるアンケートプラットフォームとその社内管理サービスを作成しています。
ある日、チームの本部長からFront-end Global Workshopへの登壇者募集の案内があり、それを見た際に「チームメンバーと応募すれば発表と成長の良い機会になるのではないか」と考えたのがイベント参加のきっかけです。メンバーに一緒に登壇しないかと声をかけたところ、発表テーマや持ち時間を3人で分担するとちょうど良いという話になりました。最終的にグループで参加しても良いか確認を行ったうえで参加希望を出し、登壇することになりました。
当日の流れ
当日は朝からイベントが行われるため、前日から飛行機で東京へ向かいました。余裕を持った日程を組めたので、リモートワークで各地に住む私たちのチームは、久しぶりに対面で顔を合わせるいい機会もつくれました。
会場へは少し早めの9時に到着し、提供いただいていたコーヒーを飲みながら脳内でリハーサルをしていました。
お昼にはお弁当が用意されていて、さらに午後のおやつとしてドーナツやマカロンなどのお菓子も提供されていたため、参加者同士で食 べながら気軽に交流ができました。また、各地から来られた方がお土産を持ち寄ってくださり、いろいろなお菓子を食べることができました。
夕方からは懇親会が開催され、会話をしながらディナーを楽しむことができました。食事を囲みながらのカジュアルな会話は、オンラインでは得られない直接的な交流の機会となり、非常に有意義だったと感じています。
登壇内容
私たちのチームは3人で分担して、下記のようなテーマを発表しました。フロントエンドエンジニアに限らず、幅広いエンジニアが参考にできる内容だったため、多方面から質疑応答やフィードバックをいただけたのが大きな収穫でした。
1. 自チームで行っているイベント・取り組みの紹介
- リモートワークでの相互理解強化
- メンバー同士で1on1を行い、仕事からプライベートまで幅広く会話する機会を定期的に設定。
- 1例として「2つの真実と1つの嘘」というフレームワークを使った自己紹介ワークショップを行い、ゲーム感覚で相互理解を深めています。
- 技術的挑戦を促す仕組み
- 週に2回の「フロントエンド技術相談会」を開催。最新のライブラリやツールの情報交換をはじめ、多彩なテーマを話し合える場を設けています。
- メンバーが持ち寄った知見を共有し合うことで、自然に学び合う文化が育っています。
- ネゴシエーション苦手を補うサポート体制
- 提案をしやすくするためのテンプレートを作り、「提案概要」「メリットとリスク」「必要なリソース」などを整理してから上司へ相談できる仕組みを整えています。
- 上長側から判断基準を提示し、苦手な論点はマネージャーである私がフォローすることで、メンバーが自身の強みを活かせる環境を目指しています。
2. クラウド型アンケートサービスに生成AIを組み込んだ事例
- 生成AIを導入する際に検討した点
- 初めての導入であることから、利用者にとって有益な機能をまず議論し、リスクやコストを抑えた実装を選択しました。
- チーム内で「どのような機能がユーザーにとって本当に必要か」を丁寧に話し合うことで、サービスに負担をかけすぎず、効果が期待できる範囲での導入を進めています。
- 導入に至るまでに必要な社内手続きなどは複雑でしたが、一度経験をしたので今後はスムーズに進められると考えています
- 実際の講演ではデモを実施
- 内容は社内公開のため、詳細を外部では記載できませんが、登壇の場では実際に動くデモを紹介し、すでに利用されている様子をお見せしました。
- 今後はさらに経験を積み、第二の生成AI機能の開発にも挑戦したいと考えています。
3. 組織内での知見共有の取り組み
- フロントエンドエンジニアが集まり、知見を共有できる環境づくり
- フロントエンドエンジニアや、興味のあるエンジニアが集まる機会を設け、現在直面している課題を気軽に共有できる場を作りました。
- 各自の得意分野を活かせる環境が整い、課題を解決しやすくなることでモチベーションも上がっています。
- アクセシビリティ対応社内ガイドラインだけでなく、具体的な対応方法を共有する勉強会を開催
- アクセシビリティ対応のための勉強会を主催し、その資料を作成して社内で公開しました。
- 取り組みが評価され、リーダーから褒められたり、他部署のメンバーからも関心を持たれることでメンバーのモチベーションがさらにアップ。
- 組織内の認知度が上がったことで、より広い範囲でアクセシビリティへの意識が高まっています。
実際に自分で果たせる役割を見つけることで、自分自身のモチベーションも高まっていると感じます。今後も役割を積極的に見つけて、果たしていきたいと考えています。
懇親会での印象的なエピソード
イベント終了後には、オフラインならではの懇親会が行われました。
- 他のエンジニアとの意見交換
- 台湾から来日されたエンジニアとサービスについて議論を行う機会を得ました。国や文化の違いから得られる視点がとても刺激的でした。
- 自チームがどのようなサービスを作っていて、どのような課題に直面しているかを話すことで、帰国後触って意見をもらえる機会を得られました。
- 他にも、今まで交流がなかった他のエンジニアとも話す機会を持つことができ、交友関係が広がり、より円滑に業務を進められるようになったのではと感じます。
- 台湾から来日されたエンジニアとサービスについて議論を行う機会を得ました。国や文化の違いから得られる視点がとても刺激的でした。
- フロントエンド技術やアクセシビリティ関連の議論
- 普段なかなか話せない専門知識を持つエンジニア同士が集まり、オフラインならではの深い話ができました。
- 特にアクセシビリティ対応における課題感について、他のチームでもどのような対応をやっていくべきかを突っ込んだ話ができたのは収穫でした。
- 最新技術トレンドの情報共有
- 生成AIやフロントエンドの最先端動向について質問し合い、自分たちのプロジェクトにも応用できそうなアイデアを見つけられたのが大きな収穫です。
- 今後実装していく生成AIを使った新機能のアイディア交換など、普段は聞けない話題に踏み込んで話ができたので、一気に知見が広がりました。
また、シェフが目の前で切り分けるローストビーフなど、豪華なディナーを楽しみながらの交流はオンラインでは得られない魅力でした。
参加してみた感想
今回の Front-end Global Workshopはオンラインとオフラインのハイブリッド形式でしたが、実際に会場で顔を合わせることで得られる刺激や学びは、予想以上に大きなものでした。
特にフロントエンド組織に所属 していないエンジニアにとっても、こうした登壇やイベント参加はモチベーションを高める良いチャンスだと改めて実感しています。普段の業務だけでは触れることのない幅広い知見を直に吸収できるのは非常に価値がありました。
まとめ
今回のイベントを通じて、LINEヤフーではそれぞれの部署で別々に開発を行うのでなく、メンバー同士の学びや挑戦を後押しする文化が根付いていることを改めて実感しました。特に、海外を含む多様なエンジニアと直接コミュニケーションを取れる機会は、日々の業務だけでは得られない新たな視点や知識をもたらしてくれると感じています。今後は、今回得たアイデアを自分のプロジェクトに活かすとともに、より多くのエンジニアと情報交換できる環境づくりに取り組んでいきたいと思います。
もしこの記事を読んで「自分もこういった場で刺激を受けてみたい」「他のエンジニアの取り組みが気になる」と感じた方がいらっしゃれば、LINEヤフーでは社外に向けた勉強会を不定期で開催していますので、ぜひご参加を検討してみてください。エンジニア同士のつながりが広がることで、お互いに高め合いながら新しい技術や開発手法に挑戦するきっかけが得られるはずです。