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Creators Vision vol.1 〜エンジニアとデザイナーのこだわり探訪〜 開催レポート

こんにちは! LINEスキマニのフロントエンド開発や、フロントエンド開発に関するイベントの運営をしている板井 俊樹(@itatchi3_)です。

7月31日に「Creators Vision vol.1 〜エンジニアとデザイナーのこだわり探訪〜」というイベントを主催しました。エンジニアとデザイナーが一堂に会し、互いの職種に対するこだわりを共有し合うこのイベントの様子を、開催レポートとしてお届けします! なお、当日現地の雰囲気をより味わいたい方は #CreatorsVision もチェックしてみてください!

イベント概要

このイベントのコンセプトは、知的好奇心旺盛なエンジニアとデザイナーが集まり、互いの職種に対するこだわりを共有し、価値観を深く理解し合うことです。

普段、他職種のこだわりについて詳しく聞く機会は少ないかもしれません。しかし、このイベントを通じて、エンジニアとデザイナーがそれぞれの専門分野について語り合うことで、互いのこだわりをより深く理解し、明日からの協業に役立てることを目指しました。

イベントは以下の3つのセッションを通して行われました:

  • Session 1: 各職種のこだわりの発表
    • エンジニアとデザイナーがそれぞれの専門分野におけるこだわりを発表しました。
  • Session 2: パネルディスカッション
    • 先程の発表内容を深掘りし、各職種のこだわりの共通点や相違点について議論しました。
  • Session 3: 懇親会
    • 実際に別の職種の人と交流し、さまざまなこだわりや価値観に触れ合いました。

会場

会場はLINEヤフー本社にあるLODGEで行われました。

会場の様子

イベントのコンセプトを説明している様子

エンジニアとデザイナーを一目で見分けられるように、それぞれの職種専用の名札に名前を書いていただきました。

参加者が職種専用の名�札に名前を書いている様子

発表(1) 『デザイン修正時のチェックポイント』

最初の発表はLINEヤフー株式会社のデザイナー Shoma Satoさんによる「デザイン修正時のチェックポイント」です。

Shoma Satoさんが発表している様子

普段、デザイナーがどのような意思決定でデザインを進めているのかについて、既存のサービスにおける軽微なデザイン修正業務を例に挙げて紹介していただきました。

デザインの過程や理由を他者に伝え、理解してもらえることがデザインの面白さであり、力であると考えていて、エンジニアや企画の人に対して「なぜこのようなデザインになったのか」を伝え、納得してもらうまでをこだわって仕事をしているとの発表をしていただきました。

発表(2) 『デザイナーとのコミュニケーションを分解してみる』

2つ目の発表は、株式会社サイバーエージェントのエンジニア Shoma Kobayashi さん(@kobapi28)による「デザイナーとのコミュニケーションを分解してみる」 です。

Shoma Kobayashi さんが発表している様子

デザインをプロダクトにする過程において、品質を向上させるためのアイデアを伝えるコミュニケーションについて、実際の具体例を挙げて紹介していただきました。

内部品質やプロダクトのアウトプットを向上させるためのコミュニケーションを増やしていくことで、エンジニアからでもデザインに貢献し、ユーザーに良い体験を届けることにこだわりを持っているとの発表をしていただきました。

発表(3) 『美しいUIを作るために デザイナーが意識している ちょっとした考え方』

3つ目の発表は、株式会社サイバーエージェントのデザイナー 原 佑一 さん(@yuichi_hara7)による「美しいUIを作るために デザイナーが意識している ちょっとした考え方」 です。

原 佑一さんが発表している様子

美しいUIを作るために、あえてマージンが対称でなかったり、色が微妙に異なっていたりする理由について、さまざまな例を挙げて説明していただきました。

実装の都合で数値をそろえたいエンジニアに対して、このようなこだわりがあることを謝罪するという構成の発表になっており、謝罪するたびに会場から笑いが起きる、和やかな雰囲気の発表となっていました。

発表(4) 『美しいUIを作るために デザイナーが意識している ちょっとした考え方』

最後の発表は、LINEヤフー株式会社のエンジニア 鴻巣 和司 さん(@kazushikonosu)による「デザインを実装に落とし込むときに考えていること」です 。

鴻巣 和司 さんが発表している様子

デザインを実装に落とし込む際、単に企画やデザインをなぞるだけでなく、その背景にある構造をエンジニアの視点から理解することの重要性について発表していただきました。

これにより、今後の拡張性や保守性を担保した設計が可能となり、仕様として明文化されていない要件にも対応できるようになると説明していただきました。

パネルディスカッション

LTに続いて、パネルディスカッションを行いました。

ここでは、LTを行った4名に加え、私(板井)がファシリテーターとして登壇いたしました。

パネルディスカッションの様子

ゴールとしては、主に先程の発表を深掘りすることで、エンジニアとデザイナーのこだわりの共通点や相違点を発見することを目指しました。

議論の結果、以下の共通点と相違点が見えてきました。

共通点

  • ユーザーに良いものを届けたいという思い

相違点

  • 企画段階では明文化されていない、各職種ごとに重要視したいポイント

特に相違点については互いに見えにくいため、なぜこだわっているのかをなるべく言語化し、協業する際には背景を説明し合うことで、互いに理解し合うことの重要性を認識しました。

それによって、ユーザーにより良いものを届けられるということを確認しました。

パネルディスカッションを聞いている参加者の様子

懇親会

パネルディスカッションを終え、各職種ごとのこだわりがなんとなく見えてきたところで、懇親会で実際に別の職種の人と交流し、さまざまなこだわりや価値観に触れ合いました。

来場者が積極的に多職種の人と交流し、意見を交換し合っている姿がとても印象的でした。

懇親会が盛り上がっている様子

おわりに

エンジニア×デザイナーのイベントという初めての試みでしたが、知的好奇心旺盛な両職種の参加者・登壇者で深い話をし合う場を提供できたのではないでしょうか。

このイベントが参加していただいた皆様の明日からの協業に少しでも活きればなと思っております。

発表いただいた皆様、そしてご参加いただいた皆様、ありがとうございました!