5月16日に紀尾井町オフィスにて、GWに行った技術キャッチアップや個人開発の成果発表LT会を開催しました。
イベントの規模を所属部署のメンバー限定にする 事で、登壇者の心理的ハードルを下げ気軽に発表できる場として企画したイベントですが、用意した8枠の発表枠は全て埋まり、部署の半分近くのメンバーに参加していただきました。
それぞれ10分程度の発表で、普段なかなか聞けない技術トピックや個人開発の知見が飛び交い、大変有意義な時間となりました。

発端
内容についてご紹介する前に、このLT会の源流となったイベントのお話をさせてください。
実はこの取り組みは、2020年ごろから (合併前の) 旧LINE時代から続いている「GWの自由研究」の流れをくんだものです。
GWを利用した自由研究発表会を開催しました - LINE Engineering Blog
「GWというせっかくの長期休みを使って得た知見・やったことを発表する場を提供したい」という思いで企画されたイベントでした。
ですが発案時点で今年の開催の見通しがなさそうだったこと、せっかくなので今年は「キャッチアップ」にも目を向けてみようということで新しいメンバーでリブートをする事になった、という経緯があります。
運営メンバーは大きく変わってしまいましたが、メンバーのアウトプットを行うモチベーションの高さは変わっていません。
まずは単一部署でスモールスタートで開催し、運用の知見を貯めつつ次回に繋げていく、という思いで企画を行いました。
発表内容ダイジェスト
1. Web標準のキャッチアップ
Uga Hiroya (A11yチーム) / @hiroya_UGA
Web標準・アクセシビリティの知識ギャップ解消のため、AI(Grok)を活用してクイズ形式のキャッチアップ事例を紹介いただきました。
ARIAやWCAG、React/Next.jsでのアクセシビリティ対応など、実践的な設問とAIによるフィードバックを交え、最新仕様の学び方のヒントを共有していただきました。
「公式仕様での裏取りは必須」としつつ、今後もX/Grokを活用して新機能をキャッチアップしていくとのことでした。
Grok log: https://x.com/i/grok/share/l7o7vBGIDJZsWuTPUNBOC59uC

2. レシートの金額を足してメールを送るやつ
Yoshizawa Takayuki (UIインフラチーム) / @rChaser53
レシート画像を解析し、合計金額と店舗名を抽出してメール送信するスクリプトを開発した話をしていただきました。
Clineを活用したプロトタイピングや、GPT-4.1-miniによる画像解析の実験結果、レシート形式の多様性に対する苦労、Clineによる発表資料自動生成の可能性など、実践的な知見が詰まった発表でした。
成果物: https://github.com/rchaser53/kakei

3. Claude Codeを使ってラジオやりたいんすよ
発表者:Amon Keishima (Web Accessibility team) / @pittanko_pta
当初はClaude Codeを用いた「DIFF判定ツール」制作の話題・・・かに思われたのですが、気づけば「AIでラジオ番組を作る」プロジェクトの話題に。
楽曲と自分のトーク音声をユーザー端末で同期再生しプロ顔負けのラジオ番組を制作する過程を共有いただき、Vibe(sが上がる) Codingの楽しさが伝わる発表でした。

4. Zoomの書き起こしまとめを自動化した話
発表者:Sueishi Hiroki (UIインフラチーム)
「会議が多すぎて議事録作成が大変…」という課題を、Zoomの録画フォルダを監視し、録音データの文字起こしをOpenAI APIを使って要約する「Zoom Caption Summary」を開発した話をしていただきました。
要約はObsidianに自動保存され、会議ごとに日時・出席者・議題ごとに整理され、これにより毎月約400分 (!) の作業時間を削減できたということでした。
生成AIを使って大きく業務効率を上げることができるとてもいい例を挙げていただき、色んな事に応用する可能性を感じる事ができました。
